✾ マッサージ療法について

◆ 似て非なる3つのジャンル

日本で「マッサージ」といえば、あん摩・マッサージ・指圧療法の総称を指します。


■ あん摩は中国より伝来し江戸時代頃から行われ、「推拿(すいな)」と呼ばれる中国の伝統的な手技療法と多くの共通点をもち、遠心性(心臓より離れた方向)に行うのが特徴です。

「素問」という書物に、「按摩が気血を流通させる効果は薬力に勝り、また解熱作用もある」と記されています。

 

■ マッサージはドイツが発祥の地であり、日本へは明治時代に伝わりました。

特徴として、オイルやタルク(天然石をパウダー状にしたもの)を用いることがあり、求心性(身体の中心部である心臓の方向)に行う点が挙げられます。

 

 

■ 指圧は大正時期に日本で画一された手法で、神経や経絡(気の流れ)に対して圧刺激を加える方法です。

ちなみに、当院では日々の施術に「古法あん摩」を取り入れております。これは、単なる慰安や局所治療ではなく、「診断と治療の両面を併せもつ太極的総合療術」であり、虚実・動悸・攣急・結塊の四証を重んじます。

虚とは体質・体力ともに虚弱な状態、実とは体力壮健で機能旺盛な状態、動悸は心拍や腹大動脈の拍動、攣急は筋肉の硬化、結塊は皮下硬結を指します。