✾ 2800万人の腰痛症

特異的腰痛と非特異的腰痛

周知の通り、厚生労働省では2800万人の腰痛患者のうち15%が原因の明らかな「特異的腰痛」(腰椎椎間板軟骨ヘルニア・骨粗鬆症による圧迫骨折・尿路結石・感染性脊椎炎・癌によるものなど)で、あとの85%は原因不明の「非特異的腰痛」とされています。

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これは、あくまでもX線・MRI等による画像診断や血液・尿検査等によるデータを基準とした結果なので、腰痛の多くが原因不明で治らないということではありません。

なぜならば、画像では見えてこない原因を病態生理学的に推察し治療を進めることで改善方向へと導くことができるからなのです。

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よって、今後更に診断機器が改良され、腰部の骨組織はもとより軟骨以外の軟部組織における詳細な病変が明らかになれば、厚生労働省の統計に新たな病名が補足されたり、特異的腰痛と非特異的腰痛との割合も順次見直されてゆくことになるのではと。

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又、腰痛全般に言えることで、症状が長引いてしまう要因の一つに心理的・社会的ストレスが挙げられていますが、当院では事前に呼吸バランスを整える横隔膜テープを貼付したり、頭のてっぺんに位置する百会(ひゃくえ)という経穴に置鍼しながら腰痛の治療に取り掛かるよう心がけております。

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